第337号 2009・8・18

■■ はじめに ■■

みなさん、おはようございます。今日は、民法404条の解説です。少

し重要な条文なのですが、内容は簡単ですのですぐに終わると思います。

さて、いよいよ衆議院議院の総選挙が始まります。

憲法を勉強したことがある方なら分かると思うのですが、投票価値の平等という問題があります。

今回の選挙では、総務省の発表によると最大格差は最大で2.337倍だそうです。

またしても2倍を超えています。

憲法14条に反していることは明らかです。

当然、様々な意見があるでしょうが、少なくとも現在の与党は、わが国の最高法規である憲法すら遵守していないのです。

大統領制と異なり、議院内閣制を採用しているわが国において、選挙制度に歪みが生じることは民主主義を根底から覆す程の重要な問題であるにも関わらず、結局格差を是正することなく選挙に突入しました。

参議院議院の選挙に関してですが、平成16年1月14日の最高裁判例における福田博裁判官の非常に有名な反対意見があります。

選挙権の重要性、諸外国との比較、立法権・行政権・司法権の三権の関係など非常に分かりやすく解説されています。

憲法の理解を深めることや8月30日の投票に向けて、参考になる文章ですので、ぜひ読んでみてください。

最高裁のホームページから全文をダウロードすることができます。

↓最高裁判所

http://www.courts.go.jp/saikosai/

それでは、はじめていきましょう。

▼▼▼ 第404条(法定利率) ▼▼▼

利息を生ずべき債権について別段の意思表示がないときは、その利率は、年5分とする。

■■ 解説 ■■

利息には、当事者間の合意によって生じる約定利息と法律の規定によって生じる法定利息があります。

この404条は、法定利息について規定した条文で、年5分(5%)と定めています。

当事者間において、利率の定めがあれば、私的自治の原則からその合意に従うことになりますが、当事者間の合意がない場合にこの404条が適用され利率は年5分となります。

例えば、AさんがBさんに100万円を貸し渡した場合(金銭消費貸借契約)、利率を年10%と定めていれば、それに従うことになります。

AB間で利率に関する定めがない場合には、404条により年5%になるということです。

■■ 豆知識 ■■

商法が適用される場合には、年6分となります(商法514条)。

民法は5%、商法は6%というのは一応覚えておきましょう。

■■ 編集後記 ■■

数年前までは、利息制限法を超える利率での貸付があたり前に行われており、それを超える部分の返還請求訴訟が増加しています。

最近、テレビでも弁護士事務所のCMをよく見かけますが、ほとんどがこの返還請求訴訟に関するものです。

というのも、過払いの返還請求訴訟は、完全に判例が固まっていますので、テンプレートに載せて簡単に処理できるからです。

そして、報酬はけっこうな額がもらえますので、弁護士からするとおいしい仕事なのです。

弁護士も競争が激しくなっていて、テレビCM・インターネット広告などで競い合う時代になりました。

東京などの都市圏では、フルタイムで雇ってもらえず、アルバイトのように時給制の弁護士も増えてきているという話も聞きます。

弁護士などの資格の価値がどんどん相対的に低下していくことは避けられないようです。

それでは、次回もお楽しみに!!

発行:株式会社シグマデザイン
http://www.sigmadesign.co.jp/ja/

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なお、配信解除希望とのメールをいただくことがあるのですが当方では応じることができません。解除フォームよりご自身で解除していただきますようお願いいたします。

(裏編集後記)

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