第207号 2006・9・22
■■ はじめに ■■
みなさん、こんにちわ。今回は、民法257条と258条を解説したいと思います。
ただ、民法257条は、解説することがないので、条文の紹介だけになります。
新聞やニュースで報道されているので、みなさんもご存知かと思いますが、昨日、初めての新司法試験の結果の発表がありました。
合格率は約50%だということです。
今までの司法試験の合格率は約2〜3%です。
合格者数を増やすために無理をしているので、ここ数年で実力のない法律家がたくさん登場するとの懸案もあるようです。
弁護士事務所によっては、新司法試験に合格した人は採用しないと断言しているところもあるようです。
これから、どうなっていくのでしょうか?
第257条
前条の規定は、第229条に規定する共有物については、適用しない。
第258条(裁判による共有物の分割)
1項
共有物の分割について共有者間に協議が調わないときは、その分割を裁判所に請求することができる。
2項
前項の場合において、共有物の現物を分割することができないとき、又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは、裁判所は、その競売を命ずることができる。
■■ 解説 ■■
民法257条については、特に解説することはありませんので、バックナンバーなどを参考にしながら確認だけしておいてくださいね。
さて、民法258条の解説です。256条で、共有物の共有者は分割請求をすることができるということを解説しました。
そして、当事者の協議で、その分割がうまくいけばいいのですが、うまくいかないことも当然あるでしょう。
そこで、当事者の協議によって分割がうまくいかなかった場合には、その分割を裁判所に請求することが認められているのです(民法258条1項)。
次に、2項です。分割の対象となっている物が、土地などのように、うまく分割することができる場合は、そのまま分割すれば問題ありません。
しかし、たとえば、分割の対象物が車だった場合は、どうでしょうか。
車を3人で分割するからといって、車を3つにバラすことはできませんよね。
絶対に不可能ではないかもしれませんが、少なくともそんなことをすれば、車の価値は著しく低下しますよね。
他にも、ダイヤモンドなどの宝石などのような場合もそうです。
叩き割ってうまく、3つとか、4つに分けることはできないでしょうし、もし、そんなことをすれば、価値がなくなってしまいます。
このように、物を現実に分割することができない時や、分割すると、その価値が著しく低下してしまうような場合には、裁判所はその物の競売を命ずることができます。これが、民法258条2項です。
つまり、競売にかけて物を売ってしまえば、金になります。
そして、その売った金をみんなで分けなさいということです。
■■ 豆知識 ■■
細かい話なので、飛ばしてもらってもかまいません。
共有物が分割された場合、各共有者は他の共有者が分割によって得た物につき、その持分に応じて売主と同様の担保責任を負います。
■■ 編集後記 ■■
今日の解説も、それほど難しいことはなかったと思います。
当事者の話し合いで、解決できなかったら、裁判所を利用することができるという、当たり前のことを規定してある条文ともいえるかもしれません。
そして、現実に分割することができない物が問題となっている場合など、一定の場合には、競売にかけて金に換金してからそれを分けるという方法も採りえますよ、ということです。
それでは、次回もお楽しみに!!
発行:株式会社シグマデザイン
http://www.sigmadesign.co.jp/ja/
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(裏編集後記)
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