第198号 2006・8・18
■■ はじめに ■■
みなさん、こんばんわ。ほんとうに暑い日が続いていますが、頑張っていきましょう!!
今日は、民法248条の解説ですが、以前にも簡単に解説したことがありますので、すぐに理解していただくことができるかと思います。
それでは、はじめていきましょう!!
第248条(附合、混和又は加工に伴う償金の請求)
第242条から前条までの規定の適用によって損失を受けた者は、第703条及び第704条の規定に従い、その償金を請求することができる。
■■ 解説 ■■
さて、どうでしょうか?
703条や704条という、まだ解説していない条文が出てきていますが、だいたいのイメージは、それらの条文を理解していなくてもつくと思いますので、安心してください。
703条と704条というのは、不当利得に関する規定で、かなり大事な部分ですのでその解説は、後ほどすることにします。
今日は、だいたいのイメージさえ理解していただければかまいません。
今まで、添付の規定について解説してきました。
添付には、附合、混和、加工という3つの類型がありました。
まぁ、いずれにせよ、添付してしまうと、所有権などの権利を喪失してしまう人が出てくるわけです。
例えば、Aさんの山林に、Bさんが木を植えてしまった場合などです。
この場合、山と木が附合してしまい、Bさんは木の所有権を喪失してしまいます。ここまではいいですよね。
これが分からない方はバックナンバーで附合の部分を復習してくださいね。
さて、この場合、Bさんはかわいそうですね。反面、Aさんはラッキーということになります。
しかし、これでは公平ではありません。
そこで、BさんはAさんに対して、木の代金相当額についてAさんに支払いを請求することができるのです。
これが、民法248条の償金請求権です。
■■ 豆知識 ■■
今日の豆知識は、本当に難しいですが、私自信も新たな発見だったので、紹介しておきます。
不当利得のこともしっかりと理解している方であれば、理解できると思いますが、ほんとに細かい話ですので、読み飛ばしていただいてもかまいません。
この償金請求権ですが、本来、248条がなくても不当利得で処理できそうですよね。にもかかわらず、なぜあえて248条が定められているか分かるでしょうか?
これは、添付の効果というのは、242条を根拠に生じるために、不当利得の要件である「法律上の原因なく」という要件を充たさないからです。
つまり、要件を欠くので不当利得の規定は、直接適用できないのです。
そこで、あえて民法248条が制定されているようです。
私も、さきほど本でいろいろと調べていて、気づきました。なるほど!という感じです。
細かい話ですが、要件・効果が極めて大事な民法においては、このような理解は大事なのでしょうね(^○^)
■■ 編集後記 ■■
今日の豆知識は、難しかったと思います。
ただ、それ以外の解説はだいたいのイメージがついたと思います。
とにかく、民法は当事者の公平を図るように規定されています。
ほんとにうまくできているものですね。それでは、次回もお楽しみに!!
発行:株式会社シグマデザイン
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(裏編集後記)
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複数のPCで、ファイルを共有できるようにLANをいじっていました。
いざ、やってみると以外に簡単にできました!!
何でもやってみるものですね!!
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