第143号 2006・3・9
■■ はじめに ■■
みなさん、おはようございます。昨日は、一気に条文の解説が進みました。
でも、重要性は低いですし、読めばある程度理解することができると思いますので、大丈夫でしょう。
さて、今日から175条の解説に入っていくわけですが、前回も言いましたように、175条から物権という編に入ります。
今まで解説してきたのは、民法の第1編の総則という部分でした。
そして、今日から入るのは、民法の第2編の物権という部分です。
この物権ということはしっかりと理解しておく必要があるので、条文の解説に入る前に物権についてある程度解説したいと思います。
それでは、さっそくはじめましょう!!
■■ 解説 ■■
今日は、条文の解説はありません。
条文の解説に入る前に物権とは何かについて、勉強しましょう。
以前にも解説しましたが、民法上の権利は大きく分けて「債権」と「物権」に分かれます。
そこで、それぞれの定義を確認しておきましょう。
債権とは、特定人が特定人に対して一定の財産上の行為を請求することを内容とする権利をいいます。
他方、物権とは物を直接的・排他的に支配する権利をいいます。
債権については、詳しくはまた後で出てくるので、その時に紹介します。
とりあえず、こんな定義なんだということを知っておいてください。
さて、物権ですが、物権の中にも、所有権や占有権、地上権、地役権などたくさんあります。
ただ、ここでは、分かりやすいように所有権をイメージしてください。
物権は、物を直接的・排他的に支配する権利をいいますが、これが債権との最大の違いです。
まず、直接的というのは、他人の行為を介せずに、自己の意思のみに基づいて物を支配することができることをいいます。
例えば、みなさんが車の所有権を持っていたします。
すると、みなさんは、誰の許可も得ずに、自分の乗りたいと思うときに、その車に乗ることができますよね。
これが「直接的」ということです。
言い換えれば、みなさんは車の所有権を持っているからこそ、自由に乗ることができるわけです。
次に、排他的というのは、一つの物権が存在する物の上には同じ内容の物権は成立しえないことをいいます。
例えば、さきほどのようにみなさんが車の所有権をもっていたとすれば、その車の所有権は他に人にはない、ということです。
ある車について、Aさんが所有権を有していて、Bさんも所有権を有しているということはないということです。(ただ、共有という問題はあります。)
みなさんが、ある車に対して、所有権を持っていれば、誰の許可も得ずに、乗ることができるし(直接性)、誰にも勝手に使われない(排他性)ということになります。
これが、物権の直接性と排他性といわれるものです。
これに対し、債権の場合には、この直接性と排他性がありません。
例えば、貸金返還請求権というのは債権で、みなさんが友人に「金を返せ!」ということができる場合です。
この場合、みなさんは友人に「金を返せ!」ということはできますが、その友人の金を勝手に使うことはできないし(直接性がない)、その友人の金を誰か別の人が持っていたとしても、文句を言うことは原則としてできません(排他性がない)。
物権の直接性と排他性という内容は重要ですので、しっかりと理解してください。
このように物権というのは、非常に強力な権利なのです。
■■ 豆知識 ■■
今日の豆知識は特にありません。
解説で紹介した、物権の直接性と排他性というのをしっかりと理解してください。
■■ 編集後記 ■■
物権と債権という概念は、非常に抽象的で理解するのが難しいと思います。
とりあえず、物権と債権に大きく分かれて物権の中にもいろいろとあるということを押さえておいてください。
そして、物権は非常に強力な権利です。
それでは、次回もお楽しみに!!
発行:株式会社シグマデザイン
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ほんとにどうでもいい話でした。
ただ、こんなどうでもいい話にでも返信がもらえるとうれしいでの、お願いします(^O^)
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