第321号 民法 第392条(共同抵当における代価の配当)
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毎日3分!条文+豆知識で民法完全制覇! 第321号 392条 2008・4・22
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■■ はじめに ■■
みなさん、こんにちは。
最近、自分を知るということの重要性を再認識しています。
試験にしても、ビジネスにしても、何かを成し遂げるためには、現状をしっかりと把握しておくことが必要です。
目標に到達するために要求される能力を分析。
現時点での今の自分の能力を分析。
そして、そのギャップを埋めるために必要なことだけに全力を注ぐことによって、最短で目標を達成することができます。
試験に受からないとか、売上げが上がらないとかの理由は、勉強時間が足りないとか、努力が足りないとかだけではありません。
とにかく、自己分析というのは大事です。
さて、今日は、共同抵当権の解説です。
共同抵当権は、重要なテーマの一つであり、試験にもよく出題されますので、ゆっくりと解説していこうと思います。
それでは、さっそくはじめていきましょう。
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▼▼▼ 民法 第392条(共同抵当における代価の配当) ▼▼▼
1項
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、同時にその代価を配当すべきときは、その各不動産の価額に応じて、その債権を按分する。
2項
債権者が同一の債権の担保として数個の不動産につき抵当権を有する場合において、ある不動産の代価のみを配当すべきときは、抵当権者は、その代価から債権の全部の弁済を受けることができる。この場合において、次順位の抵当権者は、その弁済を受ける抵当権者が前項の規定に従い他の不動産の代価から弁済を受けるべき金額を限度として、その抵当権に代位して抵当権を行使することができる。
■■ 解説 ■■
392条は、条文を読むだけでは、ほとんど何もわからないと思います。
共同抵当は、難しいので、今回は、共同抵当権という制度の概要だけ解説します。
まず、共同抵当権とは、債権者が同一の債権の担保として一個の不動産だけではなく、複数の不動産の上に抵当権を取得することをいいます。
たとえば、AさんがBさんに対して1000万円の債権を有していたとします。
そして、その債権を担保するために、Aさんが、Bさんの土地だけではなく家にも抵当権を設定するような場合です。
AのBに対する1000万円の債権を担保するために、Bさんの土地と家という2つの不動産に抵当権が設定されています。
この共同抵当権というのは、債権者にとってかなり有利な制度なのです。
もし、さきほどの事例で、AさんがBさんの家だけにしか抵当権を設定していなかった場合、後にその家が地震や火事などで消失してしまったとしたら、抵当権も消滅してしまうのです。
しかし、共同抵当権の場合、もし家が地震や火事などで消失してしまったとしても、まだ土地に対する抵当権は残っていますので、その抵当権を実行することによって、債権を回収することができるのです。
つまり、債権者としては、できるだけ多くの不動産に対して抵当権を設定しておく方がいいということなのです。
共同抵当権を実行する場合、抵当権を設定した全ての不動産について同時に競売にかけることもできますが、1つの不動産だけを選択して競売にかけることもできます。
同時に競売することを「同時配当」といい、別々に競売にかけることを「異時配当」といいます。
同時配当をする場合の規定が1項で、異時配当をする場合の規定が2項です。
共同抵当権は、債権者にとっては、便利な制度なのですが、いろいろと複雑な問題が生じます。
特に、後順位抵当権者との関係でも問題が生じるので、その調整を図るために392条が規定されているのです。
今回は、とりあえずここまでにしておきます。
次回から、具体的に392条の解説を少しずつ始めていきたいと思います。
共同抵当権という制度が、どのようなものなのか理解いただけたでしょうか?
■■ 豆知識 ■■
今日は、特に豆知識はありません。
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■ 編集後記 ■
共同抵当権は、法律系の資格試験では、計算問題として出題されることが多いです。
ややこしいのですが、理解してしまえば、現場で考えて答えを出すことができますので、マスターしておくといいと思います。
次回から、具体的に計算の方法なども解説していきたいと思います。
それでは、次回もお楽しみに!!
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管理人レイ
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(裏編集後記)
英語の勉強を本格的にするために、学校に通い始めました。
かなりハードなスケジュールになりましたけど、1年間で必ず英語をマスターしようと思っています。
とりあえず、1年後にTOEIC800点以上。できれば、900点以上を目標にします。
関連条文
・第333号 第400条 (特定物の引渡しの場合の注意義務)(20092626)
・第332号 第399条 (債権の目的)(20092626)
・第329号 民法 第398条(抵当権の目的である地上権等の放棄)(20091111)
・第328号 民法 第397条(低動不動産の時効取得による抵当権の消滅)(20091111)
・第326号 民法 第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)(20081313)
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