第313号 民法 第384条 (債権者のみなし承諾)
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毎日3分!条文+豆知識で民法完全制覇! 第313号 384条 2008・2・26
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■■ はじめに ■■
みなさん、おはようございます。
今日は、民法384条の解説です。
大事な条文ですが、少し複雑なので頑張って考えてください。
さて、今話題になっている税理士の見田村さんが書いた「朝9時までの超仕事術」という本があります。
書店でも並んでいますし、アマゾンでもけっこう上位にランキングされています。
私たち人間の中で唯一絶対に平等なものがあります。
それは、「時間」です。
私たちには、平等に1日24時間という「時間」が与えられています。
その限られた「時間」をどう活用するかで、差が出てくるのです。
優秀な人は、当然忙しいし分刻みのスケジュールで動いています。
にもかかわらず、次から次へと結果を出していくのです。
彼らは、暇だから結果を出すことができるわけではないのです。
優秀な人ほど、自由に使える時間は少ないはずです。
つまり、優秀な人は、時間の使い方がうまいのです。
電車を待っている間の5分間。
昼食を食べている10分間。
風呂に入っている10分間。
こういう細切れの時間に自分のやるべきをことどんどんこなしていくのです。
5分とか10分を無駄にすることがないのです。
こういう人たちの時間の使い方は、ほんとに参考になります。
ぜひ、参考にしてみてください。
それでは、さっそくはじめていきましょう。
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▼▼▼ 民法 第384条 (債権者のみなし承諾) ▼▼▼
次に掲げる場合には、前条各号に掲げる書面の送付を受けた債権者は、抵当不動産の第三取得者が同条第三号に掲げる書面を記載したところにより提供した同号の代価又は金額を承諾したものとみなす。
1、その債権者が前条各号に掲げる書面の送付を受けた後二箇月以内に抵当権を実行して競売の申立をしないとき。
2、その債権者が前号の申し立てを却下する旨の決定が確定したとき。
3、第1号の申立てを却下する旨の決定が確定したとき。
4、第1号の申立てに基づく競売の手続きを取消す旨の決定(民事執行法第188条において準用する同法第63条第3項若しくは第68条の3第3項の規定又は同法第183条第1項第5号の謄本が提出された場合における同条第2項の規定による決定を除く。)が確定したとき。
■■ 解説 ■■
前回の解説で、抵当権消滅請求をする場合、抵当権者に対して書面を送付しなければならないということを説明しました。
この384条は、その書面が送付された後の話です。
まず、原則をおさえておかなければなりません。
抵当権消滅請求の書面を抵当権者全員に送付した後、全ての抵当権者が承諾して、その金額を支払えば抵当権は消滅します。
(もし、抵当権者のうち一人でも承諾しないとダメです。)
これが一番ノーマルな原則的なパターンです。
問題は、抵当権者が承諾をしない場合です。
そして、そのような例外的な場合にどうなるかを規定しているのが384条です。
抵当不動産の第三取得者としては、せっかく買った不動産に抵当権が付いているのは嫌ですよね。
できれば、抵当権を消してしまいたいわけで、それを実現するために抵当権消滅請求が認められているのです。
とすれば、抵当権消滅請求をするために抵当権者に書面を送付したのに、抵当権者が承諾しないためにいつまでたっても抵当権を消すことができないとなれば不都合です。
そこで、384条はみなし承諾というのを定めているのです。
384条の1号から4号までに規定されている一定の事由があるときは、抵当権者が承諾をしたものとみなされてしまうのです。
例えば、1号を見てみると、「書面の交付を受けた後二箇月以内に抵当権を実行して競売の申し立てをしないとき」と規定してあります。
どういうことかというと、抵当不動産の第三取得者は、抵当権消滅請求をするために抵当権者全員に対して書面を送付します。
その書面を抵当権者が受け取ってから2箇月以内に競売をしないと、抵当権消滅請求を承諾したものとみなされてしまうのです。
反対に言うと、抵当権者としては、抵当権消滅請求の書面を受け取った場合、2箇月以内に競売の申立をしないと、抵当権消滅請求を承諾したことになってしまうのです。
いわば、抵当権消滅請求に対抗するための手段として、競売の申し立てが規定されているのです。
2号から4号も同じような話です。
競売を申立てたけど、その後に競売の申し立てを取り下げたりした場合は、やはり抵当権消滅請求の承諾をしたとみなされてしまうのです。
それから、前回省略した383条の3号で必要とされている書面ですが、要するに今日解説したみなし承諾についての書面です。
384条は、少し規定の仕方がわかりにくいのですが、なんとか自分で一度考えてみてください。
簡単にまとめておきますので参考にしてください。
1、抵当権消滅請求を抵当権者全員が承諾した場合は、抵当不動産の第三取得者が提示した金額を支払った時点で抵当権は消滅する。
2、抵当権消滅請求を受けた後、抵当権者が競売の申し立てをしない場合は、抵当権消滅請求を承諾したものとみなされる。
3、ただし、抵当権消滅請求の書面を受け取った後二箇月以内に、競売の申し立てをすれば、抵当権消滅請求を阻止することができる。
4、ただし、競売の申し立てをしたとしても、その後に競売を取り下げた場合やその申し立てを却下する旨の決定が確定したとき、競売の手続きを取消す旨の決定が確定したときは、抵当権消滅請求を承諾したとみなされる。
■■ 豆知識 ■■
2003年に民法が改正されたのですが、改正前は増価競売という規定がありました。
ただ、増価競売はあまりにも抵当権者に不利な規定だったので、現在の規定に改正されました。
2003年以前の増価競売を知らないという方は気にする必要はありませんが、知っているという方は増加競売は廃止されていますので注意してください。
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■ 編集後記 ■
今日の条文は、原則→例外→再例外と論理が二転三転しますので少しややこしいと思います。
一度、じっくりと自分の頭で考えてみてください。
あと少しで抵当権消滅請求は終わりますので頑張ってください。
それでは、次回もお楽しみに!!
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管理人レイ
なお、配信解除希望とのメールをいただくことがあるのですが当方では応じることがで
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(裏編集後記)
最近、車の新車の売れ行きが悪いそうです。
今の時代は、車に興味がある人が減ってきているのだと思います。
物がなかった時代の反動から、大量生産・大量消費の時代があり、それが終わって、今度は知的な活動に人の興味が変わってきています。
PC・携帯電話・ITなどに金を使う人が増えてきているようです。
これは先進国に共通の特徴です。
ということは、今急速に成長している発展途上国でこれからどの業界が成長していくのかということがある程度予想できますよね。
関連条文
・第333号 第400条 (特定物の引渡しの場合の注意義務)(20092626)
・第332号 第399条 (債権の目的)(20092626)
・第329号 民法 第398条(抵当権の目的である地上権等の放棄)(20091111)
・第328号 民法 第397条(低動不動産の時効取得による抵当権の消滅)(20091111)
・第326号 民法 第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)(20081313)
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