第210号 民法 第261条 解説
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毎日3分!条文+豆知識で民法完全制覇! 第210号 2006・9・28
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■■ はじめに ■■
みなさん、こんにちわ。
今回は、民法261条の解説です。
民法261条は、少し大事な条文なのですが、後に出てくる担保責任の部分を理解していないとわかりにくいと思います。
ですので、560条以下で出てくる担保責任の解説が終わってから、もう一度確認するとよいかと思います。
担保責任の部分の解説をしっかりと理解することができていれば、民法261条は、すぐに理解することができます。
とりあえず、今は、こんな条文があるんだということだけ頭の隅にでも置いておいてください。
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▼▼▼ 民法 第261条 ▼▼▼
各共有者は、他の共有者が分割によって取得した物について、売主と同じく、その持分に応じて担保の責任を負う。
■■ 解説 ■■
この民法261条も共有物の分割に関しての規定です。
ある物を共有している場合において、各共有者は分割の請求をすることができるということは以前に解説しました(256条1項本文)。
そして、分割が行われた場合に、その物に何らかの瑕疵(かし)があった場合には担保責任が発生するということを規定しています。
瑕疵(かし)というは、欠陥というような意味です。
担保責任には、いろいろな種類があり、その内容も詳しく説明するとあまりにも長くなってしまいますので、今は解説しませんが、簡単にだけ紹介しておきます。
たとえば、甲という土地をABCさんが共有しており、それが分割されたとします。
ABCさんは、それぞれ、3分の1ずつ土地を取得することになるわけですが、Aさんが取得した土地は、実は、Dさんの土地だということが判明しました。
この場合、BCさんは、無事に3分の1の土地を取得することができるわけですが、Aさんは、自分だけ土地を取得することができません。
これは、Aさんにとったらあまりにもかわいそうですよね。
ですから、このような場合には、Aさんは、土地の分割を解除するとか、BCさんに損害賠償請求することなどができるのです(民法563条)。
■■ 豆知識 ■■
今日も、特に豆知識はありません。
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■ 編集後記 ■
はじめにも書きましたが、今日の解説は、560条以下の担保責任が分からないとほとんど意味がわからないと思います。
ここで担保責任の解説をすると、すごく長くなってしまいますし、後の解説の先取りになってしまいますので、深く解説はしませんでした。
とりあえず、こんな条文があったということだけ覚えておいて、担保責任の部分の解説が終わってから、もう一度、261条を確認してください。
すると、すぐに理解することができると思います。
今日の解説だけ読んでも理解できないからといって気にしないでください。
それでは、次回もお楽しみに!!
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